ハピナス

しあわせポケモン
たかさ 1.5m
おもさ 46.8kg
こころやさしい せいかくで
びょうきの ポケモンを みつけては
なおるまで かんびょう してあげる
(銀版ポケモン図鑑より)

ポケットモンスター金、銀で初登場したポケモン
ラッキーの進化系。
HPと特防に特化したステータスを持っていて、HPは全ポケモン中最大を誇る。
特防も高く、スターミー、ゲッコウガ等の、
基本的に特殊技を主体として戦うとされるポケモンはまず押し勝てない。
特殊攻撃最強レベルと言える、カイオーガハイドロポンプでさえ平然と耐え切れるのだから、
実力はお分かりいただけるだろうか。

その代わり物理防御は紙も同然なのだが、
物理防御を鍛えておくとそれでもタイプ不一致の弱点くらいなら、
HPのおかげで平然と耐え切ったりもする。
受けたダメージはそのままカウンターで打ち返す事が出来るため、
物理攻撃でうかつに攻め込むこともままならない。
また、特性は自然回復を持っているため状態異常にも強く、
長期戦にはまさに願ったり叶ったりなポケモンである。

と、このように書けば強いように見えるし、実際相手に刺さると非常に強いのだが、
現在の対戦環境はガブリアスが暴れまわり、強力な格闘技の飛び交う物理攻撃偏重。
かつて程の活躍はそうそう見込めるものではない、やや玄人好みと言った印象。

初登場時の実力のほどは筆者はさほど知らないので割愛。
最も、足の速さでノーマルタイプはケンタロスが未だ幅を利かせており、
さらにはハッサムヘラクロスカビゴン等が跋扈する環境だったが、
特殊攻撃に対して徹底的に強いため、散見されたのではないかと思われる。

ハピナスの全盛期は筆者が本格的に対人戦を始めた、
第三世代、ルビー、サファイア時代。
初期の頃こそ出なかったものの、旧世代のポケモンたちが解禁されると、
早くもその秘めた実力を開花。

当時の格闘タイプとして攻撃力最強を誇った、
チャーレムやカイリキーの攻撃でさえ平然と耐えてみせる持久力を持ち合わせていた。

更に、物理特殊がタイプごとに分かれていたためにエアームドとの相性補完に特に優れていて、
ハピムドと呼ばれたコンビは崩せなければ負け、
とまで言われるようなありさまだった。
最も、ハピナスがかなりの万能選手として扱われ、
エアームドはその補助的な意味合いが筆者の周りでは多かったように記憶している。
更にここにバンギラスが加わると砂嵐によるダメージで相手をじわじわと追い詰めるための体制を築き上げることができるのだが、
本筋とは関係ないため省略しよう。

これほどまでに環境を支配した理由はただ一つ。
有効打を打てるポケモンが恐ろしく少なかったことと、
唯一の弱点である格闘タイプのポケモンの汎用技が、威力の高くない瓦割りだったことに尽きる。
攻撃力に特化したヘラクロスの瓦割りくらいなら平然と耐えてしまうため、
うかつに攻め込むこともままならないようなポケモンだった。
事実、これは筆者の体験談だがハピナス1匹まで追い詰められていながら、
その後ハピナスがたった1匹で、6匹残っていた相手のポケモンを全て倒した、なんてこともあった程だ。
そんなになるまでやられるなよって?そりゃそうだけど。

これを受けてかどうかは不明だが、DS、ダイヤモンド・パール環境に入ると、
格闘タイプが一気に強化された。
その最たる例が、防御力が低下する代わりに威力120を誇る格闘タイプの技、インファイトの登場だろう。
この技が登場した事でそれまでと違って格闘タイプのポケモンの前に出るとダメージが即死圏内に入るようになってしまったため、
ルビーサファイア時代ほどハピナスを見かけることはなくなった。

それでも特殊攻撃に対しての強さは変わらないので、
万能選手としてではなく純粋な特殊受けとしての活躍は散見される。

当然、略称はハピ(ナス)
特殊攻撃ポケモンにとって「ハピで止まります」はトラウマスイッチ。
モンファと言いポケモンといい、ハピという略称のつく奴ぁどうしてこう強いんだ。